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2008-10-8 17:35

庄内各地の落ちギス好機 近投で型期待-フィールドレポート(SHIZENCLUB)

キス釣りの最後を締めくくる落ちギスパターンが始まった 10月3日、シーズン最後のシロギス狙いで庄内へ釣行した東海林誠さんは開始間もない5時半頃に早くも27cmを釣り上げた。堅苔沢周辺のテトラ帯から1色半ほどの近投で釣れた魚 東北日本海側のキスの投げ釣りはそろそろシーズン終盤に差し掛かっているが、水温の低下とともにキスがまとまって深場へ移動する落ちギスの季節は30cm級の型を狙うチャンスでもある。庄内の場合、落ちギスのシーズンは10月上旬頃がピークで、大体10月一杯くらいまで狙うことができる。仙台広瀬キャスターズの東海林誠さんは尺ギスを狙って毎年10月に庄内へ釣行しており、ここでは10月3日の釣行の様子をレポート。 落ちギスシーズンのポイントは根周りが中心。沖に広い砂地のある場所がよく、ちょっとした深みの藻場や岩場に大型のキスが溜まっていることが多い。これは浅場から深場へと落ちる前に、体力を蓄えようとエサの豊富な根周りに寄るためで、防波堤や磯、テトラ帯などからの近投で思わぬ大型に出会えることがある。ただし、ポイントが根周りなので根掛かりはつきもの。岩礁や藻場と砂地との境目をピンポイントで狙い、根掛かりを防いで巨ギスを釣るテクニックが必要になる。 根のキワを攻めつつ、根掛かりを防ぐことが落ちギス釣りのキーポイント 9時過ぎにはこの日最大となる実寸29cmがヒット。サバと間違うほど強烈な引きだったそうだ。尺には1cm足りなかったけれど、狙い通りに30cm級の巨ギスをキャッチ 落ちの季節のキス釣りは、夏場の引き釣りとは若干釣り方が異なる。ピンポイントの根周りを攻めるため、仕掛けはハリ数を減らした2本バリ。防波堤や磯などに隣接した深みがポイントになり、3色以内を近投で攻めることが多いため、ロッドはオモリ負荷が軽めで適度な軟らかさがあるものを選択する。 また、東海林さんは食い込みをよくするためにテンビンを改造。「キスも大型に育つと口が硬くなって、特にPEラインを使っているとせっかくエサに食いついてきた魚を弾いてハリ掛かりしないことがあるんですよ。なので、市販のテンビンの腕を切って、0.8mmのステンレス線に交換しています。船釣りのキステンビンのような感じで弾力があるので、食い込みがよくなりますよ」。また、ノーマルのままのテンビンで食い込みをよくする方法もあり、仕掛けとテンビンの間に挟むヨリ糸をクッションゴム等に替えるだけでもずいぶんハリ掛かりしやすくなるとのこと。 根周りではPEラインを使って底の状態をしっかり把握し、砂地と根の境目に着いた魚を狙うのがコツ。「仕掛けを引いてきて、藻や岩の抵抗を感じたらすぐ止める感じで、仕掛けのハリが根のキワにくるようにします。そして、道糸の色と方向で大体のポイントの位置を憶えておき、次に投げるときからは根掛かりを防ぎつつ、根の周りを重点的に攻めるようにするんです」。釣り座のスペースやポイントの広さに合わせて、ドラグフリーの置き竿釣り、手持ちの探り釣り、どちらでも狙える。仕掛けは基本的にほぼいっしょでいいが、置き竿で釣るときは遊動式のテンビン、探り釣りでは固定式のテンビンを使い分けるとベター。 大きめのエサを付け、手前の根を狙うと良型がきた 東海林さんの釣果は5時間弱で30匹ジャスト(ほかにアジやサバ)。釣行日は思ったより良型が少なく、東海林さんとしてはやや物足りなかったそうだ。なお、山形県ではシロギスの資源回復のために12cm以下のシロギスの再放流を呼びかけている。この日も規定以下の小型はリリース この日、東海林さんが竿を出した堅苔沢周辺のテトラ帯は、足下にテトラと捨て石が入り、少し落ち込んだ深みに根と海藻が点在、そのさらに沖には砂地が広がるというポイント。釣り始めは根周り用の近投タックルのほかにもう1本、PE0.6号の道糸を使った遠投用のタックルも用意していた。4色以上遠投して沖の砂地を引き釣りし、数をかせぎつつ、もう1本の近投用の竿で手前の根周りを攻めて型も狙う2本立ての作戦だったそうだが、沖の砂地でアタリがなかったため、手前の根周りを丹念に探る作戦に変更したとのこと。 オモリ15号の軽い仕掛けで手前のポイントを探ると、5時の釣り始めから30分後には1色半くらいの根周りで27cmがヒット。その後も良型がポツポツと釣れ、9時過ぎには当日最大となる29cmが出た。この日のエサは4〜5cmに切った中太のアオイソメ。型狙いの落ちギスシーズンのエサは、通常使うジャリメよりもアオイソメ、チロリ、イワイソメなどが有効だそうだ。 「キスとはいえ尺クラスになるとアタリと引きがかなり強烈です。29cmを釣ったときは手持ちの竿が引っ張られて竿が前に倒れるほどで、一瞬サバかと思いましたよ。以前、同じポイントで30cmのキスを釣ったこともあるんですが、そのときは魚を近くで見るまでマルタかと思ってましたし。落ちギス狙いもおもしろいですよ」。夏とは別次元のキス釣りを楽しませてくれる落ちギスのシーズンも残りわずか。キス釣りファンは一発大物をかけて今シーズンのラスト釣行を計画してみてもいいかも。

フィールドレポート(SHIZENCLUB)

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